配。
胸に抱く我が子の、鮮やかな緑の髪をナミは梳く。
ゾロはそれを見ながら、同じようにナミの髪を梳いていた――。
「・・・・・、ちょっとゾロ、どこさわって・・・」
「ミラ、ベッドに寝かせろよ・・・・」
「もう・・・・」
「お前らーーーーーー!!!!!!!!!」
キッチンでイチャついてた2人の元に、ウソップが扉を勢いよく開けて登場した。
「ウ、ウソップ?」
「・・・・・」
「ミラが見てるのに何やってんだ!!!」
「何って」
「言うなゾロ! ナミもお前、抵抗しろー!! 子供の前だぞ!!?」
「したわよ」
何故だか怒りまくっているウソップを、
ミラを抱いたナミ、そしてそのナミを抱くように隣に座っているゾロは、平然とした顔で眺めていた。
「しれっと言うな! あれのドコがしてた!?」
「てかあんた見てたの?」
「えぇいうるさい! 目に入っただけだ!」
「何怒ってんだお前?」
ウソップの怒りの理由が分からない2人は、揃って首をかしげる。
ミラですら大きな目を丸くして、きょとんとウソップを見つめている。
それを見てウソップは脱力し、大きな溜息をつく。
「・・・・おれはなぁ、ミラの今後を心配して・・・・」
「自分がどうやって生まれてきたのかを知るいい機会じゃねぇか」
「機会早すぎじゃーーー!!」
ゾロの真剣なのかボケなのか分からない発言に、ウソップは力の限りツッコんだ。
「ガキってのはそのうち聞いてくんだろ? 赤ちゃんはどうやって生まれてくるんだーってな」
「まだまだ先だろ! 1歳児が聞くかンな事!!!
・・・・てかお前、まさかその時になったらぶっちゃけて答える気じゃ・・・・」
「悪ぃか」
「だからな、そういう時はこう、おしべとめしべの話から・・・・」
「何だそりゃ、何で植物なんだ」
動揺したウソップが何やら空中で手を動かしている姿を、ゾロは片眉を上げつつ見つめる。
「だーかーら! オブラートに包むんだよ!」
「だーかーら、つまりおれとナミが・・・・」
「ストーーーップ!! せめてその続きは『愛し合ったから』にしてくれよ!!」
「寒ィこと言うな! 言えるかンなこと!!!」
「子供相手ならそんくらいで充分だ! 言え!! 言うんだゾロ!!!」
「アホか!!!」
「ちょっとー、ミラの前で大声出して喧嘩しないでよねー全く」
「おれじゃねぇよ、ウソップが仕掛けてきたんだ」
そう言って、ナミはミラを抱いてウソップの脇を通り過ぎ、プンプンとキッチンから出て行った。
ゾロも慌ててその後を追う。
残されたウソップは、この怒りのぶつけどころを見つけることができず、
ただただミラの将来を心配して、深く長い溜息をついた。
2006/07/22 UP
『ミラの前でイチャイチャして、それをウソップがたしなめてくれる』
6/8にリクくれた方、たしなめるというか怒ってるというか・・・あらら?
しかも短くてスイマセン。
ウソプーは苦労性。
ミラちゃんにつきましては【逢。】【悩。】をお読みください。
まぁ簡単に言えば2人の子供です。
緑頭の女の子です。
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