記。








結婚して1年経って。

現在妊娠3ヶ月。

ある意味計画的、順調な新婚生活だ。



ただ予定外なのは、ナミのつわりがキツイこと。














○月○日。


仕事から帰ると、ナミがぐったりとソファに座り込んでいた。

最近はとにかく吐きまくってる。
ロクにモノも食ってないようなので、吐くモンも無いだろうに。
夜でも飛び起きてトイレに駆け込んでいる。

ネクタイだけ外してナミを抱くようにソファに座り、
ナミの頭と腹をなでてやる。



 『2,3日入院するか? 点滴してもらったら楽になんだろ』

 『うん・・・まだ大丈夫・・・・』



テーブルにはそれでも頑張って作ったらしいおれの夕食が置かれていたが、
さすがにナミの前で食う気にはなれなかった。


そのままナミがうとうととし始めるまで抱いていた。

それからようやく夕飯を食って後片付けをして、風呂に入る。
風呂上りにビールを飲もうとすると、またナミがトイレに走って行ったので、
仕方なくビールは諦めてその後を追う。




なんつーか、女ってのは面倒くせ・・・もとい、大変だな、としみじみ。














○月□日。


この日も、帰るとナミが台所でしゃがみこんでいた。
夕食を作る途中で、やはり気持ち悪くなったらしい。



 『ナミ!』

 『・・・大丈夫・・・・・・・』

 『どこがだ、寝てろよ』

 『いいわよ・・・つわりは病気じゃないって言うでしょ、平気・・・・・・・』

 『そこまでいきゃ立派な病気だバカ、寝てろ!!』

 『でも、ゾロのゴハンまだ・・・・』

 『自分でやるから、頼むから寝ててくれ。 ンなツラ見てる方がキツイ』

 『・・・・・ごめん迷惑かけて』

 『・・・そういう意味じゃねぇよ』




妊婦ってのは扱いが難しい。














○月△日。


夜中に目が覚めると、ナミの姿が無かった。
起き上がりトイレに向かう。

電気も点けず真っ暗な中で、便器を抱えるようにしゃがみこんでナミは泣いていた。

ナミ、と呼びかけると、真っ青な顔で振り向いた。
こいつのこういう顔は、見るのが辛い。

傍にしゃがみこんで、いつものように抱き寄せる。
ナミはそのままぐったりと体重を預けてくる。
泣きながら、おれのシャツを掴む。



 『・・・しんどいな』

 『・・・・・』



ナミの背中をさすりながら、呟く。
何もできない自分が歯がゆい。



大丈夫か、と聞くのもおかしな話。
どう見ても大丈夫ではない。

頑張れ、と励ますのも妙な感じだ。
男のおれが言ったところで、説得力は全く無い。

結局どう声をかければいいか分からず、ただひたすらナミの背中を撫でていた。







男は女にゃ敵わねぇ。

その理由が、最近何となく分かった気がする。






2006/07/31

『妊婦ナミさんと、新米パパゾロの日記』
6/12にリクくれた方、ゾロだけの日記になってしまいましたが・・・ダメ?

妊婦さんは大変。
ちなみにこの2人は、【惑。】の2人です。

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