眠。〜zoro side〜



ナミは時折うなされる。

彼女を苦しめていたあの現実はもう終わったのに。

皆幸せに暮らしているはずなのに。

それでもナミは夢を見る。

そして夢の中で謝っている。

ごめんなさい、と。

何度も何度も、泣きながら謝っている。

彼女の夢の中ではまだ続いているのだろうか。

村人はまだ苦しめられているのだろうか。

殺されたという母親が、再び殺されているのだろうか。

彼女自身は、まだ囚われているのだろうか。



起きてから、夢のことをナミに尋ねるつもりは無い。

ナミもおれが気付いていると分かっているが、

自分から話すことは無い。

これはナミ自身が解決することだ。

おれはただ抱きしめる。

うなされるナミを抱きしめる。

返事を求めるわけでもなく、ただ声をかける。



 「大丈夫だ

  もう大丈夫

  おれ達がそばにいる」



そうして彼女が疲れて再び眠りに落ちるまで、

抱きしめて声をかけ続ける。




いつか彼女は夢を見なくなるだろう。

それでもきっとおれは

彼女を抱きしめて眠る。


アーロン関連のことは、さすがのナミさんもやっぱり
少しはトラウマ的なモンになってると思うんですが。
ところでこの語り手ってゾロじゃなくてもイケる?
一応ゾロです。
でもお好きな方で想像してください(笑)。

nami side

2005/01/16

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