恋。









 「ゾロ、ご飯粒ついてるよ」

 「あ?あぁ」







ナミの想いがようやく届いて、
2人は付き合い始めた。


以前から、鈍いゾロ以外は全員が気付くほどに、
ナミはゾロに猛烈なアピールをしていた。
めでたく恋人同士という関係になった今、
ナミは堂々とゾロに世話を焼き、また堂々と甘えるようになった。


今のように、ゾロの頬の米粒を取ったり、
トレーニング後のタオルを渡したり、
酒を注いだり、
昼寝のときは傍でその寝顔を見ていたり、
暑そうだと思ったらパラソルを引っ張り出してきたりもしていた。



とにかく、甲斐甲斐しい。
その一言に尽きる。





さらには、ゾロが風呂に入ると言えばついてくるし、
町に出るときは手を繋ぐよう催促する。
ゾロが甲板で、昼寝ではなくただぼんやりしていると、
胡坐をかいたゾロの上に座って本を読む。








 「・・・・・・・」









ゾロは何も考えていなかったのだが、
ウソップにからかい半分で(あと目のやり場に困る自分のために)、
ラブラブ過ぎだ、と指摘され、
ようやく気付いた。





周りを思い出してみると、
恨みがこもっているのか、サンジはニヤニヤと憎たらしい笑いを寄越してきたし、
ロビンは『お前は母親か』というくらい見守るような笑顔を送ってきていた。






 「・・・・・・・」





人から指摘されると、ゾロはやたらに恥ずかしくなってきた。


















 「おいナミ、あんまひっついてくんのヤメロ」




ある日の午後、
ゾロの隣に座って肩によりかかっていたナミに、
ゾロは思い切って、だが正面きっては言えず目を逸らして、
言ってみた。





 「・・・・・・・・・・・なんで?」





一瞬ナミはキョトンとして、
訳が分からないというように呟いた。




 「何でって・・・」

 「・・私が傍にいると、邪魔?面倒くさい?」

 「いや別にそういうわけじゃ・・・」




ゾロがナミの顔をチラリと見ると、
今にも泣きそうな顔で震えていた。


慌てたゾロは、
俯くナミを抱き寄せて頭を撫でる。





 「わ、悪かったよ」

 「・・・じゃあ、ひっついててもいい?」

 「あぁ」

 「・・・よかった」









 「結局お前らそうかよ」

 「場所考えろよ、クソ剣士」

 「・・・・・うるせぇな」








一同の揃ったキッチンで、
結局いつものようにひっついている2人であった。





















 「あんな時代もあったよなぁ・・・・」

 「何よ遠い目しちゃって、暇なの?
  暇なら本棚の整理でもしてくれる?」

 「別に暇じゃねぇよ」

 「人が航海日誌書いてる横で寝っ転がってるだけのくせに?」

 「・・・・・・」

 「何よ」

 「ああいうときもあったのになぁ・・・」

 「だから何なの」

 「何でも無ぇ」

 「あーー喉渇いちゃった。ゾロ、コーヒー淹れてきて」

 「何でおれが」

 「あとでお酒あげるから、ね?」

 「・・・・・」

 「こういう冬の冷たい空気の中で、
  好きな人の淹れてくれたコーヒーで一休み、なんて最高よね」

 「・・・・・」

 「お願いvvv」





甘え上手は変わらないらしい。






「皆の前でラブラブ」
10/3に拍手でリクくれた方。
どうでしょ・・・?
あんまりイチャイチャしてませんが・・・。
ラブラブではあります。。。
・・・腕が無くてゴメンナサイ。。。

2005/10/22

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