包。








 「ナミ」








夜、キッチンでコーヒーを飲みつつ日誌を書いていたナミのところに、ゾロはやってきた。


入るなりただその名を呼んだだけで、あとは何も言わなかった。






 「何・・・」





ナミはそう言って日誌から顔を上げたが、
扉の前で突っ立ったままのゾロの顔を見て、ナミもまたそれ以上何も言わなかった。

他のクルーも夕食後そのままで、まだお茶をキッチンで飲んでいたのだが、
2人とも無言で見詰め合ってしまったので、不思議そうにその顔を交互に見比べた。





 「何だクソマリモ、ナミさんに何か用か。突っ立ってねぇでちゃんと言えよ」



意味深な空気が気に食わなくて、サンジはゾロに文句を飛ばす。



 「・・・・・・」

 「無視かコラ」



こっちの顔を見ようともしないゾロに、サンジは額に血管を浮かべるが、
ナミが立ち上がったので、ゾロに掴みかかることはなかった。






 「行こうかゾロ。みんな、お休みなさい」

 「へ?ナミさん、もう寝るんですか?」

 「うん」



いつもナミは、大体最後までキッチンに残って日誌を書いている。
サンジはナミと2人になれるその時間が好きだったので、
寝ると言うナミに、つい間抜けな声を出してしまった。



 「お、おやすみなさい・・」

 「おやすみナミー」

 「おやすみ。先に行っとくね、ロビン」

 「えぇ」



クルー全員にオヤスミの挨拶をしたあと、ナミはロビンにそう言い残し、
ゾロを促して一緒にキッチンから出て行った。















 「・・・何ですかアレ」




やたらに大人しいゾロと、何故かこんな時間から部屋に消えるナミの様子に、
サンジは呆けて扉を見つめていた。






 「かわいい人よね」

 「ナミさんですか」

 「彼女もかわいいけど、今言ったのは剣士さんのこと」

 「ゾロがぁ!?かわいい!?」

 「えぇ、すごく」

 「はぁ・・・そうですか・・・」




フフっと笑って、ロビンもまたキッチンから出て行った。






 「何かゾロ、元気なかったな」

 「大人しいゾロってのも何か気味悪いよな」

 「眠かっただけじゃねぇの?寝腐れ剣豪だしな」

 「サンジ!ナミとロビン用の夜食、食っていいか!?」

 「自分のがあるだろこのゴム胃袋が!!」

 「あいつら寝たんだからいいじゃねぇかー」

 「・・・・ちっ、じゃあ食えよ」

 「「「やったーーー!!!」」」

 「それは明日の仕込みだアホーーーー!!!」
























ロビンが部屋に入ると、ゾロはナミのベッドの中にいた。

ナミは上半身を起こして本を読みながら、ベッドに足を伸ばしている。
そしてその腰のあたりにしがみつくように、ゾロは眠っていた。




 「相変わらずあいつらはウルサイわね」

 「寝たの?」

 「うとうとって感じ」



ナミは本を閉じてサイドテーブルに置き、ゾロの髪を撫でた。
それに反応してゾロは軽く身をよじる。
ロビンはそれを見て微笑み、ナミのベッドに腰をおろし、同じようにゾロの髪に手を伸ばした。
優しく撫でると、ゾロがうっすらと目を開けた。




 「あら、ごめんなさい。起こしちゃった?」

 「・・・・・・」

 「大丈夫だから、おやすみなさい」




ロビンが優しくそう言うのを聞いて、ゾロは再びゆっくりと目を閉じた。







 「かわいい人」

 「ねー。ロビン、狭くない?もうちょっとこっち寄ろうか?」

 「いいえ、大丈夫よ」


そう言ってロビンは、ナミと反対側でゾロを挟むように、その身をシーツの中に滑らせた。
ナミもゾロの腕をいったんほどいて、横になり、肩のあたりにゾロの頭を引き寄せて、抱きしめる。
ロビンも腕を伸ばして、ゾロの背中側から腰を抱き、その緑の髪に頭を埋めた。



 「いつもこんなに甘えん坊だったらね」

 「でもそんなゾロ、気持ち悪いわよ」

 「あら、かわいいじゃない」

 「たまにだからカワイイのよ」

 「それもそうかしら・・」





2人に包まれて静かに眠るゾロを見て、
ナミとロビンは目を見合わせて笑って、そして眠った。




うわぁ、全くタイトルが思い浮かばない・・・。
そしてオチも浮かばない。。。
あうあうあーーー。
文才が欲しい。文才が。。。。

つーかこんなのゾロじゃない!とか思ったり。
このゾロは受だな、きっと(笑)。
ニコゾロナミが好きなんです。
これとは関係ないけどナミさんフラレ話は後回し。

2005/09/01

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