巧。







 「ロビンちゃんどうしたの、ご機嫌だねー?」

 「ふふ、そうかしら?」

 「ロビン、探してた本、ちょうど見つけたのよねー?」

 「ええ」






ゾロとナミ、ロビン、そしてサンジは、
こうして時折夜中に酒を交わす。
ナミとサンジは買出しの際、不定期に開かれるこの飲み会用の酒もこっそり調達している。


そしてこの日も、キッチンに何となく集まって何となくいつものように飲み会となった。







 「随分汚ぇ本欲しがるんだな」

 「古書と言って」

 「へぇー、よかったねぇ。どうりで今日は酒が進んでるわけだ」

 「ふふっ」




今日のロビンは、確かによく飲んでいた。
普段ならば、酔って自我を失わない程度の量を、自分で調節して上手く飲んでいるのに、
今日はさっきからパカパカとグラスを開けている。
ナミも、ロビンが自分の量に付き合っているのが嬉しいのか、
2人で揃って酒を注ぎあい、かなりのハイペースで次々と瓶を空けていく。

サンジも、美女2人に次々と注がれて、こちらも負けじとハイペースとなっている。







 「・・・おい、飲みすぎじゃねぇの」

 「あらそんなことないわよ。私結構飲めるのよ?」


斜め前に座るロビンの様子を見て、ゾロは顔をしかめて言った。
ゾロの言葉に、ロビンは頬を染めてとろんとした表情をかえしてくる。



 「普段あの程度しか飲まない奴が、大丈夫かよ」

 「心配してくれるの?優しいのね剣士さん」

 「あぁ?」

 「あーらゾロ、私の心配はぁ?」

 「お前がこんくらいで酔うかよ」


ナミも頬を赤く染め、隣に座るゾロの背中にしなだれかかる。


 「んナミさぁーん!甘えるならこのおれにーーーvvvv」


サンジがテーブルを飛び越えんばかりに両手を広げてナミにアピールするが、あっさりと無視された。


 「私だって酔っ払うわよぉー」

 「あーーーーうるせぇ分かった分かった。2人ともそれくらいにしとけ」


首に回ったナミの腕をほどきながら、ゾロは2人の前からグラスを撤収する。





 「剣士さんってば、何て優しいの・・・」

 「は?て、オイ、ちょっと・・・・」



ロビンはゆらりと立ち上がり、ゾロの傍まで歩み寄ると、
手を咲かせてゾロの頬をガッチリ挟み、固定した。
そして、ゆっくりと自分の顔を近づけていく。





 「おい・・・っ」

 「あーーーー!!ロビンちゃーん!何を・・・っ」









そのままロビンは、濃厚なキスをゾロにぶちかました。






 「〜〜〜〜〜っ」

 「あぁあああぁあぁぁロビンちゃぁ〜〜ん・・・」

 「やーんロビン!ズルいわ!離れてよーー!!」

 「ん・・もうちょっと・・・」





ナミに無理矢理引き剥がされたロビンは、しつこくまたゾロにキスをする。




 「ナミさーんvv何ならおれに・・・」

 「やーよ!ゾロにしたいの!ロビン離れてよーー!!」





一方ゾロは、固まったままでいる。
突然のことに固まっているのか、年上ロビンの『技』に固まっているのか。
どっちにしろ、ナミには面白くない光景である。



 「ロビーン!!離れてってばぁ!!」



ナミも酔っているせいか、怒ったり泣いたりということはないが、
それでもイヤなものは判断できるらしい。
必死でロビンを引き剥がそうとするが、なかなか離れてくれない。


サンジはと言うと、最初はそれこそゾロを殺す気で止めさせようとしたが、
自身も大分酔いがまわっているうえ、ロビンがガッチリひっついているし、
そもそもロビンの方から仕掛けているため、なかなか蹴りを出せなかった。

今ではもう、目の前の大人のキスを酒を片手に見物していた。
時折チラチラ見える舌だとか、何かやらしい湿った音だとか、
エロくさい肴だなぁと思いつつ、酔っ払いサンジはヤケクソの酒を続けていた。


ロビンは椅子に座るゾロの腿の上に横向きに座り、両腕を首にまわしている。
ゾロの両腕・両足首はさっきまではロビンの咲かせた手に拘束されていたのだが、
今はもうそれは消えている。
だがゾロはロビンを突き放さず、密かにロビンの腰に手をまわしていた。

ナミはそれには気づいておらず、いまだに必死でロビンを引っぱっている。




 「ロビーン!やめてよー!ゾロは私のなんだからぁ!!」


酔って訳が分からないとはいえ、さすがにナミはもう半泣きになっている。



泣き上戸ではなかったはずだが、と
ゾロはロビンの肩ごしにその様子をぼんやり見ていた。

















しばらくして、満足したのかロビンはゾロから離れた。


 「・・・・ふぅ、・・素敵だったわ、剣士さん」

 「・・・・・・・お互いに」

 「きゃーゾロ!やっと離れたぁー!!」



見つめ合うロビンとゾロの間に割り入って、ナミはゾロに飛びつく。



 「それじゃあ私、もう寝るわね。今日はちょっと飲みすぎたみたい・・」

 「気づくの遅ぇよ」

 「おやすみロビンちゃーん!今度は是非おれと!!」



ロビンはフラフラとした足取りでキッチンから出て行った。





 「ゾーロっ!次私っっ!!」

 「・・・・・・」

 「ゾロぉ?」



ナミがゾロに乗っかってしがみついてくるが、ゾロはキッチンの扉をじっと見つめていた。



 「・・・・・ゾロ?」

 「ダテに年くってねぇ・・・なかなかやるなあの女・・・・」

 「・・・・・・・・・・あーん!!!ゾロのバカーーー!!!!」



ナミ誕リク。
「ゾロナミで、ほろ酔いロビンがゾロにキスを・・」。
えらいナミさんがバカっぽい・・。
しかもちょっとゾロニコでナミさん可哀相。
いや、酒の席ってことで許してください。
7月24日に拍手にてリクくれた方。
こんなもんでいかがっすか。ダメっすか。

ナミ誕ラストです。
本当はニコゾロナミとか、自作ネタが数本あったんですが。
8月にしときます。
ナミさん可哀相なのばっかりなので。。。あは。
ナミ誕これにて終了。

2005/07/27

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