整。






手すりに両手をついて、気持ちよさそうに風を受けるナミ。
彼女を後ろから抱くように両腕を横から伸ばして、同じように手すりに手をつくゾロ。
ゾロの広い胸に背中を預けるようによりかかり、
ナミは笑顔で話しかける。
ゾロも、他の誰にも向けない笑顔でそれに応える。
茜色の空に、2人のシルエットが1つになって浮かんでいる。









・・・・・くそう、ラブラブしやがって・・・・・・・・





誰も見ていないと思っているのか、外で思いきりイチャついている2人。

サンジはキッチンの窓から見てしまったその忌々しい光景に、小さく舌打ちをした。





 「相変わらず仲いいわね、あの2人」


キッチンのテーブルで読書をしていたロビンは、
拗ねたようなサンジを見て、笑いながらそう言った。

レディのいる前で舌打ちをしてしまった自分を心の中で叱りつつ、
サンジは窓から目を逸らし、何事もなかったかのように夕食の準備を再開する。




 「少しは場所考えろってんですよね。夜中ならまだしも」


夜中にイチャつかれるのは、それはそれでムカつくが。




 「拗ねないの」

 「ロビンちゃんが此処に居てくれるのに拗ねるなんて〜vv」

 「ふふ、貴方も相変わらず調子いいわね」

 「つれない貴女もイイ!!!」



相変わらずロビンに余裕でかわされているなか、
唐突にキッチンの扉が開いた。



 「・・・酒くれ」

 「・・・あぁ?」


さっきまでナミと一緒に甲板にいたはずのゾロが、憮然とした表情でキッチンに入ってきた。


 「メシまで待てよ、すぐだ」

 「・・・・・・」

 「航海士さんはどうしたの?」

 「・・お前、頬赤くねぇ?」

 「・・・・・」




 「・・・・・悪い子ね・・」

 「てめぇ、ナミさんに何したんだよ」


事情を悟ったロビンは、年上らしい叱るような表情で言い、
サンジも感づいたのか、睨みつけながらゾロに向き直る。


 「・・・・手ぇ入れたら殴られた」


ゾロは2人の視線から逃げるように顔を横に向けて、小声でそう言った。


 「・・どこに」

 「・・・・・」

 「・・・・・・・・・」



 「・・・・若いわね・・・」

 「てめぇ・・・・甲板で何する気だコラァ!!!!!」

 「うるせぇ!!流れってのがあんだよ!!くそ!」


掴みかかってくるサンジをかわして、片頬を赤く張らしたゾロは、乱暴に椅子に腰掛ける。


 「万年発情期かてめぇは」

 「そりゃお前だろ」

 「んだと!!」

 「航海士さんの気持ちもちゃんと考えてあげないと」

 「・・・・ふん」


拗ねたようにそっぽを向くゾロを見て、ロビンはふふ、と笑う。



 「私で良かったら、お相手するのに?」

 「っ、」

 「なっ、ななっ!!ロビンちゃん!何言い出すの!!」

 「何って、つまり」

 「あーー!!説明しなくていいから!!」

 「・・・・・」





たまにロビンはこんな風に、タチの悪い冗談を言ってくる。

ゾロとロビンのある種の『関係』が終わってから、
お互いに『仲間』としての関係になった2人。

その上で、嫌味なのかと思ってしまうようなロビンの冗談に、
ロビンに終わりを切り出させてしまったゾロも、
またその関係を終わらせた発端を作ったサンジも、
一瞬ヒヤリとしてしまう。



 ・・・・・笑えない・・・・・・




 「このクソマリモ相手にそんな事言わなくていいから!!
  むしろ相手なら是非この私めと・・・・・!!」

 「エロコックが・・・・」

 「あぁ!?」


何とか自分を立て直したサンジと、それにつられたゾロが
いつものように一触即発な状態になったとき、
ロビンは静かに立ち上がった。


 「それじゃ私は行くわね」


サンジがゾロの首に掴みかかっている状態のまま、
原因だけ作ってあっさりと消えてしまったロビンの背中を
2人は固まって見送った。

ロビンの足音まで聞こえなくなると、
呆けたように見つめていた扉から2人は視線を外した。
気が抜けたように、サンジは掴んでいたゾロの胸倉から手を離し、キッチンの前へと戻る。




 「恐ろしい女だな・・・・」


ゾロはちらりと扉に目をやって、呟く。


 「てめぇが全部悪ぃんだろ」

 「・・・・」


あながち間違いではないため、ゾロも反論はできない。

言葉の出てこないゾロを無視して、サンジは再び包丁を手にする。



 「さて、おれは料理で忙しい。てめぇは邪魔だ。
  さっさとナミさんに謝ってこいよ、でないとメシ抜きだ」

 「何?」

 「ついでに酒も抜き」

 「なっ・・・・」

 「夕食の時にナミさんの機嫌が悪かったら、そのまま当分酒抜きだ」

 「・・・・・・くそっ」



サンジの言葉に従うのは癪だったが、
酒抜きはキビシイし、
それにナミの機嫌を戻すタイミングを探していたのも確かだ。

ゾロは立ち上がり、ドカドカと音を立ててキッチンから出て行った。







一人になったサンジは手を休め、煙草に火をつける。
包丁を使うような準備はもう終わっている。
あとは盛り付けて、皿や鍋を洗うだけだ。
深く吸いながら、シンクに張った水に浮かぶ自分の顔を見る。

ロビンの事が気になった。

冗談であんな事が言えるまでに、心の整理がついているのだろうか。
それとも自暴自棄の言動なのか。



自分のロビンへの想いが、彼女を完全に癒す日が来るのか、などと思いつつ、
サンジは水の中の自分を崩すように、煙を吐き出した。




全く持ってタイトルの漢字が思い浮かばない。
つまり話の筋が無い。ヤマが無い。オチが無い。
いたたたたた・・・・・。
何が書きたいんだ、自分!!!!
とりあえず確かなのは、これはサン誕第4弾ってことです・・・・。
そしてロビ誕からも続いてるってことです・・・。
とにかく、今回はサンジくんとロビンちゃんとゾロ。

2005/03/10

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