服。







 「ーーーーーーっっっ!!!!!!」








突然聞こえてきた声にならぬ叫びに、クルーたちは慌てて女部屋へと下りた。




 「ナミ!? どうした!?」

 「ナミさん!?」

 「ななななんだ敵襲か!?」





ゾロたちが中へ入ると、クローゼットの前に座り込んでいるナミと、
その隣で頭を抱えてうずくまっているルフィの姿があった。






 「・・・何があった?」

 「クソゴム、まさかてめぇナミさんに妙なマネを・・・!?」

 「してねーよ!」



顔を上げたルフィは涙目だった。

ゾロは首をかしげてナミの傍まで近づく。
そして気付いた。




 「あー・・・・・」

 「・・・ルフィのバカが・・・・」

 「おい何だよ一体――、あー・・・・」

 「あーりゃりゃ・・・・」




ゾロとサンジ、そしてウソップはナミの背後からクローゼットを覗き込む。


衣替えをしていたらしいナミは、クローゼットの扉と引き出しを全開にしていた。
ナミにしては枚数が少なく見えるが、洗濯を終えた半分量の服は甲板で風を受けている。
そして残っている半分の服は・・・酒にまみれていた。
よく見ればナミが今着ている服も濡れている。
室内も、甘いアルコールの匂いが充満していた。



 「・・・ルフィ、何したんだ?」

 「手伝ってくれた礼に、酒くれるっつったんだ」

 「こいつが? 珍しい」

 「うるさい・・・」



ルフィは頭のたんこぶをさすりながらゾロに言った。
ゾロが驚いたようにナミを見下ろすと、ナミは涙目で睨み返す。



 「で、選んでたら手が滑って・・・」

 「どう滑ったらこっちにボトルが飛んでくるのよ!!

 「知らねぇよ!滑ったモンは滑ったんだ!!」




再びナミに殴られて、ルフィは床に沈んだ。



 「どーすんのよ!!全部びしょ濡れじゃない!!着てる分まで!!」

 「着替えれば・・・・」

 「その着替えをあんたがお酒まみれにしたんでしょーー!! 洗濯したヤツは当分乾かないし!」

 「お、おれの貸すから・・・」

 「あんたのも一緒に洗濯したでしょ!!」

 「えー、じゃあおれの今日の着替えも無ぇじゃねぇか」

 「あんたはその服着てりゃいいでしょ!どうせいつも3日は着てるんだから!」

 「・・・」



言うこと全てに反論されて、ルフィは口を突き出して黙りこむ。
お前が悪い、と言わんばかりにゾロはルフィの頭を軽く叩いた。



 「風邪でも引いたらどうしてくれるの!!」

 「ナミさんナミさん、おれの貸すから、落ち着いて?」

 「・・・サンジくんの?」

 「そうそう、おれのはちゃんと洗濯してるし、キレイだよ?」

 「・・・・・・」

















 「ナミさん、どう?」

 「ちょっと大きいけど、問題ないわ」



そう言って、ナミは倉庫から出てきた。



 「うぉーーー!ナミさん似合うーー!!!」

 「そう?」



サンジが目をハートにしてナミの周りをクルクルと回る。
ナミもまんざらでは無いようで、自分の体を見下ろしながら満足気に笑っている。



 「へぇ・・・」

 「なに、意外と男装も似合うでしょ?」



顎に手を当てたゾロは、いつもサンジが着ているようなスーツ姿のナミをまじまじと見つめる。
黒のスーツの上下に、青いストライプのシャツ。
胸のボタンは上までは留めず、覗き込めばその谷間が見えそうになっている。




 「サイズ、合うのか?」

 「うん、ムカつくけど結構平気。さすがに下はベルトしないとアレだけど」

 「ふーん」

 「サンジくんってば細いのね」

 「え〜〜〜そうですか〜〜〜?」



自分の服を着たナミ、という姿にご満悦なのか、サンジは間の抜けた声で返事をした。
後ろから横から、とハートマークの目で見ては鼻の下を伸ばしている。
褒められてねぇぞ、むしろ男としてどうなんだ、とゾロは心の中で突っこんだ。





 「ネクタイはしねぇのか?」

 「・・・あら、してもいいの?」



ナミはシャツの胸元を軽くめくりながら、そう言った。
風呂上りの白い肌は、ほんのり赤く染まっている。
ゾロはそれを無言で見つめて、ニヤリと笑う。



 「ソレが隠れんのは惜しいが、他のヤツらもいるんだぜ?」

 「じゃあゾロ、結んでくれる?」



サンジから渡されてはいたが、手に持ったままだったネクタイをナミは軽く振る。



 「んナミさんv おれが結んであげ――」

 「了解」



猫じゃらしに飛びつくようにサンジがネクタイに手を伸ばすが、
それよりも早くゾロが奪い取った。


おれのネクタイだぞ!!と抗議するサンジを無視して、ゾロは女部屋へと足を向けた。
ナミも笑いながらその後に続く。



 「ナミさんどこ行くの?」



サンジの問いにも、振り返って笑顔を返すのみ。




女部屋からはちょうどウソップが出てきた。



 「お、ナミ。掃除終わったぜー。 全く、人使いの荒い・・・」

 「ご苦労だったなウソップ、交替だ」

 「交替?」



上がってきたウソップは、代わりに下りていくゾロとナミの姿を見つめていた。



 「えーと・・・?」

 「しばらく近寄んなよ」



ひょこっと顔を出したゾロは、そう言ってバタンと扉を閉めて鍵をかけた。




 「・・・・あ、そうですか、はい」




脱力したウソップが倉庫から出ると、甲板ではサンジが涙を流しながら打ちひしがれていた。



 「あぁナミさん、どうして・・・」



サンジは未だにあの2人の関係を認めたくはないらしい。
ウソップが苦笑して顔を上にあげると、見張り台から逆さまにぶら下げられたルフィと目が合った。



 「ウゾッブーーーー!!!下ろじでぐれーーーーー!!!鼻血出るーーー!!!」

 「だろうなぁー」

 「てめぇはしばらくそのままだクソゴム!!!!」



まるであの2人がああなったのはルフィのせいだ、とでも言うように、
サンジは八つ当たり気味な叫びをルフィに返した。





 「ゾローーーー!!!ナミに言っでぐれーーーー!!!!!」






ルフィの涙混じりの叫びは、女部屋の2人の耳に届くことはなかった。



『続々・コスプレナミさん』
今回はサンジくんコスで行ってみました。
私の貧弱な脳では、いいのが思い浮かばなかったんだ・・・。
思い浮かんでも、それを文章にできなかったんだ・・・。
(つまりはエロいコスしか浮かばなかった)
(エロ話は書けなかった)
てことでサンジくん!
まぁ、すぐ脱ぐんだけどもね(笑)
破かないようにねゾロ!!

ロビンちゃんは・・・省略で(笑)。
ロビンの服借りればいいやん、とかなると(私が)困るし、
ロビンちゃんも濡れてたらゾロの服貸さないといけなくなってテーマ変わるからね!

てことで9/30にリクくれた方、そして10/9にリクくれた剣豪LOVEさん。
こんな感じで今回は!

2006/11/05 UP


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