言。










 「『愛してる』とか言わないの?」











 「・・・・は?」















ロビンの突然の言葉に、ゾロは間の抜けた声でしか返答できなかった。







 「見た感じでは、そういう事を言わなそうだけど貴方は」

 「てめぇにゃ関係ねぇだろ」



甲板で夜のトレーニングをしていたゾロに、ロビンはタオルを持って近づいてきた。



 「あら、私だって女よ?航海士さんの気持ちは分かるもの」

 「・・・あいつが何か言ったのか?」



ロビンから渡されたタオルを、ゾロは渋々受け取る。



 「いいえ特には。でも分かるわ」

 「・・・どっちにしろてめぇにゃ関係ねぇ」


 「言っておあげなさいよ」

 「・・・」

 「彼女はあんなに貴方に言ってるのに」

 「・・・」



 「自分の大切な思いを言葉にすることは、とても勇気がいるのよ?」



ロビンの言葉にゾロは返事をせずに、ただ黙々と汗を拭う。





 「例えば私がどれだけ貴方のことが好きか、言葉にしてあげましょうか?」




 「・・・・・・・そういう冗談は、コックに言ってやれ」

 「あらダメよ、あの子には言えないわ」

 「何で」

 「本気にしたら可哀想じゃない」



にっこりと微笑んでそう言うロビンを、ゾロは苦笑いで見る。




 (ここにも魔女がいるな・・・・・)




 「もちろん彼のことも、とても好きよ

  ルフィも。彼にはすごく興味があるわ。

  船医さんもとてもかわいいし、

  長鼻くんのお話もとてもおもしろいわ」







そこでロビンは言葉を切り、意味深にゾロを見る。







 「それに航海士さん、とってもかわいくて

  食べちゃいたいくらいよ」











 「・・・・・・・・・」










 「美味しそうよね」







 「何か妙な意味に聞こえるぞ・・・・・」







 「その味を知ってるのは貴方だけかしら?」


 「てめぇにゃ関係ねぇ」







そう言ってそっぽを向いたゾロの腕に、ロビンは軽く触れた。


もう一方の手はゾロの胸のあたりに置いている。



























 「あなたが好きよ」







 「・・・・・・・・・・・・」







 「あなたのことが、とても、好き」

























 「・・・・何て顔してんだよてめぇは」














 「・・・ふふ、 悪い気はしないでしょう?」



冗談めかしてロビンは笑う。




 「うるせぇ、離せ」





ゾロはロビンの腕を乱暴にほどいて、倉庫へと消えた。





甲板に一人残されたロビンは、しばらく倉庫の方を見ていたが
やがてふっと息を吐き、胸を隠すかのように、己の体をかき抱く。




















  彼は私の言葉をどう思っただろう


  答えを求めたわけではない


  それでも、口に出さずにはいられなかった













  ああどうか永遠に



  せめて私の心は



  彼らと共にありますように











  無理だと分かっていても


  心で願わずにはいられない




ロビンちゃん、はぴばすで!
って、えらいダークな感じですが。
ロビン→ゾロですぞ。ふふ。
誕生日は全く関係ないけど、ロビ誕ということで(笑)。
ロビンちゃんの、みんなの呼び方を確認するために
空島あたりを読み返してたんですが、
ちょこっと読んだだけでもう引き込まれて感動しちゃったよ。
尾田氏天才(笑)。

2005/02/03

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