堪。







 「ゲームしよっか?」

 「は?」






深夜の女部屋。

ゾロに押し倒された格好のまま、ナミはにっこり笑ってそう言った。









 「・・・おい、この状況でいきなり何だ」

 「だってー、面白みが足りないじゃない」

 「・・・・ほぉー・・・・」

 「・・・別に満足してないってわけじゃないわよっ?」



ナミから離れて哀愁漂う背中を見せたゾロに、ナミは慌ててフォローの言葉をかける。



 「ふ・・・別に気にしてねぇよ・・・」

 「遠い目して言わない、ソコ!」



ゾロの頭を撫でながらナミは笑った。



 「ね、ゲームしよ? ゾロが負けたら借金倍増、勝ったら半額!」

 「何の・・・」

 「んーとね、我慢大会とか?」

 「我慢〜?」

 「ゾロ、私に触っちゃダメよ!」

 「・・・・は?」














そんなわけで、ゾロはひたすら我慢していた。
ベッドの上であぐらをかき、腕を組んでジロリとナミを睨みつける。

ゾロの目の前では、
どこで覚えてきたのか妙に悩ましげなダンスを踊りながら、
ナミが一枚一枚、身に纏っている布を脱ぎ捨てている。





(まどろっこしいことしてんじゃねぇよコラそんな踊りしてねぇでさっさとヤラせりゃいいだろうが第一我慢大会って何だよ意味あんのかよそれどっちが勝っても結局ヤるこた同じだろうがそれとも何だそんなにいつも面白くねぇってかいい度胸だなてめぇあんだけヨガってやがるくせにどの口で言うつもりだこの野郎つーかあぁくそ脱ぐんならさっさと全部脱げよ何ジラしてやがる何だよその笑顔は何がそんなに楽しいんだおれがその程度で我慢がきかなくなる男だと思ってんのか甘ぇなてめぇのストリップ程度で今さら理性飛ばしゃしねぇよていうか早く脱げ)




薄暗い部屋でライトの明かりだけがナミの体を照らしている。
その体を覆っているのは既に薄い布1枚だけ。
白い肌を霰もなくさらしながら、ナミは妖艶に笑ってみせる。




最後の1枚を脱ぎ捨てて、腰に手を当ててゾロの目の前でそれをパサリと床に落とす。

一糸纏わぬ姿で、ナミはゾロの真正面に立つ。
ゾロはナミを睨むように見上げ、ナミは微笑みながらゾロを見下ろす。





 「あららー、結構頑張るわねゾロ」

 「・・・・おれの番か?」

 「なぁに、ゾロもストリップショーでもしてくれる?」

 「いや・・・お前、そこ横になれ」

 「え?」



ゾロは脇に寄り、ナミにベッドに来るように言う。
素直に横になったナミに覆いかぶさる。
ただし体には触れないように。



 「ちょっと! 触ったら負けよ!?」

 「触んねぇよ・・・」



ゾロはナミの顔の横で両手をついて自分の体を支え、
ゆっくりと顔を落としていく。



 「だから・・・・触ったら・・・・」

 「触んねぇって」



唇がナミの肌に触れる直前で、ゾロは止めた。

目の前でナミの目を覗き込み、ニヤリと笑う。





触れることはないが、気配と熱い息だけがナミの肌の上を泳いでいく。


そのままゾロはいつものように、だが決して触れはせずにゆっくりと丹念に肌の上をなぞっていく、




ナミの全身が総毛立つ。


直接触られているわけではないのに、
その気配だけでいつものゾロを思い出してしまい、一人で勝手に何やら感じてしまう。

ナミがピクリと体を動かしても、ゾロは上手く避けて決して触れはしない。





 「ナミ、足開けよ」

 「・・・いやよ」

 「ゲームになんねぇだろ、少しは協力しろ」

 「・・・・」






ゾロの頭が下りていく。

視線と、息と、気配だけが。

それなのに。







ナミはかぁっと顔を赤くする。

どうしようもない。

知っているのだ。

ゾロがそこに触れたら、自分がどうなるのかを。







ナミの反応を見て、ゾロは体を上にずらしてナミの顔を覗き込む。



 「ナミ、・・・・どうする?」

 「・・・・ゾロっ」



耐えきれず、ナミはゾロの頭を自分の胸に引き寄せた。
ニヤリとゾロは笑って、ナミの腕を剥がして顔を上げる。
上目遣いでナミを見ると、頬を染めたナミが見返してきた。



 「何だよ・・・おれからは触ってねぇぜ?」

 「こんなの、ズルイわよ・・っ」

 「何がズルいんだ、お前が言い出したんだろうが」

 「そうだけど・・・、もう、いいから!」

 「ふぅん、じゃあこのゲームはお前の負けな?」

 「・・・いいわよそれで!」

 「人間素直が一番だ」

 「・・・あら、もう少し我慢してたら・・・あんたの方が降参してたんじゃないの・・・?」

 「・・・ふん、言ってろ」









朝になり、隣でぐったりと眠っているナミを見ながら、
たまにはこういうゲームも悪くない、と一人ほくそ笑むゾロであった。





2006/07/28 UP

『賭け事ネタ、相手に触れたら負け・な我慢大会』
触りたいけど触れない、勝つのはゾロでってことです。
6/11にリクくれたサナさん、いやーーあのーー・・・・
触りたいっつーか、触って欲しいになってしまいました。
ダメか、ダメですか。

こんなにもエロネタになりそうなリクなのに、書けないヘタレmariko。
笑うがいい、笑うがいいさ!!(逃)

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