装。
「ナミ、買い物付き合ってくれてありがとな!」
「んー? いいのよチョッパー、私もブラブラするの好きだし」
「あと一つだけあるんだ!」
上陸した島で、ナミとチョッパーは一緒に買い物に出てきていた。
本屋や薬店を散々巡ったあとで、二人は紙袋を抱えてまたある店に入る。
「作業服・・・・?」
「うん、白衣がもう1枚欲しいんだ。こないだ薬品こぼして、でっかい穴が開いちゃったんだ」
チョッパーが入っていく店は、衣料品店だった。
そこはつなぎなどの作業服や、白衣なども売っていた。
「あ、白衣あそこにあるよチョッパー」
「うん」
中に入った2人は、白衣の並んでいる一角で立ち止まる。
ビニールに入ったひとつをナミは手に取る。
「これでいいの?」
「それは大きすぎるよーー、ゾロくらいのサイズじゃないか」
サイズの表示を見たチョッパーは笑って、自分のサイズを探し始める。
「・・・・ゾロのサイズか・・・・・・」
ナミは呟いて、こっそりとそれを買った。
メリー号に戻ると、チョッパーはいそいそと買ったものを倉庫や男部屋に運んで行った。
ナミは紙袋を抱えて、キョロキョロと甲板を見渡す。
「どうしたナミ、探しモンか?」
「んー、ゾロは?」
「ゾロなら後ろに・・・・」
ウソップに尋ねたナミは、後ろ甲板から出てきたゾロを見つけて急いで近づく。
「ゾロ、おみやげ!!」
「みやげ?」
「うん、着てみて!!」
「何だ、服か?」
欠伸をしながら甲板に下りてきたゾロに、ナミは嬉しそうに紙袋を押し付ける。
「ふーん・・・・」
ゾロは『ナミからの贈り物』にまんざらでもないようで、
若干口許を緩めて紙袋の中身を取り出した。
「・・・・・・・・・」
「ねぇねぇ、着てみてよ!」
「いや、おい、これは・・・・・・」
紙袋から出てきたのは、折りたたまれてビニールに入った白衣。
「これは・・・・白衣だよな?」
「ん? そうよ。 ねぇ早く!」
「医者が着てるような、白衣だよな?」
「そうだってば」
「・・・・何でおれへのみやげが白衣なんだ・・・?」
「何でもいいでしょ! もう、早くってば!!」
じれったいゾロに、ナミは我慢できずにゾロから袋を奪い、
自分で開けて白衣を取り出した。
バサリと広げて、ナミはまた嬉しそうにゾロにそれを見せつける。
「ほらほら、着てよ! あ、刀と腹巻は外してね」
「・・・・何考えてんだお前・・・・・」
「ねぇ見て、眼鏡もあるのよ? あ、ちょっとチョッパー! 聴診器貸して!!」
「何だその小道具は」
「気にしない!」
同情の念をこめて2人の様子を見守るウソップ。
何やら面白そうな匂いをかぎつけてやってきたルフィ。
訳の分からぬまま、素直に聴診器を持ってきたチョッパー。
3人にチラリと目をやってから、ゾロは大きく溜息をついた。
目の前には、ワクワクと目を輝かせているナミの姿。
ここで断固拒否でもしようものなら、数日間は御機嫌ナナメだろう。
ただ白衣を着るだけだ、とゾロは意を固めて、袖を通した。
「・・・・・これで満足か?」
適当に白衣を羽織り眼鏡をかけながら、ゾロはそう言った。
聴診器を首にひっかけて、ふん、とナミを見下ろす。
「おーーゾロ、何か頭良さそうだな」
「あぁ、迫力あんな何か・・・。モグリの医者みてぇだ」
「何であえてモグリなんだコラ・・・」
「ゾロ、ゾロ、似合ってるぞ!」
「ナミ、お前が着させたがってたんだから、何か言って・・・・って、ナミ?」
そう言ってウソップがナミに目をやると、
ナミは頬を染めて固まっていた。
「・・・・・・・・・vvvvvv」
ナミはがっしりとゾロの腕を掴み、戸惑っているゾロを無視してそのまま女部屋に引っぱって行った。
「・・・・・ナミ?」
「・・・・・・」
「・・・・女部屋へは近づかないほうがいいかもな・・・・」
「だな・・・・・・」
2006/07/17 UP
『ゾロがコスプレ』
6/6にリクくれた方、とりあえず医者と眼鏡で・・・・。
この後女部屋では、ノリノリのナミさんによるお医者さんごっこが行われます。
剣豪もだんだんノってきます。
バカップルですから(笑)。
え? そこを書けって?
ムリだよーー(爽やかに)(ダメ字書き)
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