意。








 「愛してるよ、ナミさん」

 「あらそう」

 「おれナミさんになら、何されても許しちゃうなぁ〜v」






いつものサンジの軽口を、ナミはじっと見つめていた。






 「・・・そんな見られると、照れます」

 「何しても、許してくれるの?」

 「何かしてくれるんですか〜?」

 「私が貴方のその腕を斬り落としても、許してくれるの?」

 「・・・・・・え?」






情けなく顔を崩していたサンジは、きょとんとしてナミを見返した。






 「貴方のその大切な腕を、私が奪っても」

 「・・・・・・・・」

 「愛してるから、許してくれるの?」






ナミは変わらぬ真面目な顔で、サンジから一瞬も目を逸らさずにそう続けた。
サンジもその視線から逃げることが出来ず、しばらく2人は見つめあっていた。







 「・・・・・おれの体の一部をあげるってことは、めちゃくちゃデカイ愛だけど、
  貴女はちゃんとそれを受けとめてくれるかい?」

 「あら、貴方の愛は見返りを求めるのね。その程度だったの」

 「・・・・・・・」

 「無償の愛を与えてくれる人だと思ってたわ」






ナミはふっと笑って、サンジから視線を外した。
これ以上会話をする気はないのか、ナミは休んでいた手を動かし、日誌を書き始めた。

そんなナミをサンジは、ただ見ていた。










 「・・・・・貴女が本当に望むなら・・・この腕などすぐにでも、あげるよ」





しばらくしてそう答えたサンジに、ナミは眉間に皺を寄せた。
日誌から目を離さずに、イラついたように小さく溜息をつく。







 「・・・・いらないわ、そんなもの」

 「貴女のために捧ぐのなら、おれの命など簡単なものだ。腕の1本や2本、いくらでも」

 「・・・・いらないったら」

 「貴女が死ねと言うなら、おれは迷うことなく」

 「やめてよ!!!」

 「・・・・・・」







ナミの言葉を無視して話し続けるサンジに、ナミはとうとう怒鳴り声を出した。
悲痛にも聞こえたその声に、サンジは無言を返す。

ナミが泣いているような気がして、一歩近づいた。








 「私のために死んでくれる男なんて、いらないわ」

 「・・・・・・」

 「私のために血を流す男なんて、いらない」

 「・・・・・・」






ペンを握り締め、俯いたままナミは呟く。
サンジはナミの隣まで近づき、そっと肩に触れた。







 「私は、私のために、たとえみっともなくても、生きる男が欲しい」

 「・・・・・・・」

 「だから、」

 「ナミさん」





掠れた声で、次の言葉が出せないナミに、サンジは優しく声をかける。







 「おれは死なないよ」

 「・・・・・・」

 「・・・・・あいつも、死なないよ」

 「・・・・・・」





 「おれたちは、自分のために、貴女のために、」

 「・・・・・・」

 「生きるから」





 「・・・・・誰にも、死んでほしくないの・・・」

 「うん」

 「もう誰にも」

 「うん」






肩を震わすナミを、サンジはただ優しく見つめていた。







何があったんだナミさん(オイ)。
ゾロ誕終わって一発目。
どシリアスでお送りしました。。。
サンナミのようですが、ゾロナミですよ。
短くてごめんなさい。
リハビリということで・・・(逃)。
尻切れのまま逃げる!!

2005/12/09

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