知。



「・・・・っくぁーーーーー・・・・」

多分この船で一番早起きなのは、コックであるサンジだ。
ゴムの胃袋を持つ船長を始め、育ち盛りの人間ばかりのこの船では、
朝食からして尋常ではない量を作らねばならない。
そうでなくともプロのコックとして、
日常の朝食とは言え、仕込みから何から手を抜くことはプライドが許さない。
まぁ、料理のために早く起きることは、サンジにとって苦ではなかった。
美しい女神が、自分の料理に笑顔を贈ってくれるのならば
早起きでも何でもしようではないか。
そのへんもプロである。。。

とりあえずは目覚めの一本。
長い煙を吐きながら、何の気もなしに周りを見渡してみた。
有り得ない寝相をかましている男部屋の住人たち。

 「・・・・・・あれ?」

頭がひとつ足りない。
ゴム。
鼻。
角。
そして自分。

 「マリモが無ぇなぁ・・・・・」

まぁトレーニングしたままそのへんで寝こけてんだろ、と
大して気にせずにサンジはキッチンへと向かった。










 「サンジーーーー!!!!!!メシーーーーーーーー!!!!!!」

 「ナミさんがまだだろ!!!少しは待て!!!!!」

隙あらば手を伸ばそうという船長を跳ね除けつつ、
サンジは朝食の準備に忙しい。
その騒ぎにウソップやチョッパーも起きてきて、席に座って朝食を待つ。
ルフィはいつも気づけば起きている。
眠気云々より、腹が減ったら起きるんだろう。
てことは一日中起きててもおかしくないんだが。

ゾロはまだ姿を見せない。
というか見てない。
男部屋からキッチンまでの間にマリモを発見することは無かった。
まぁゾロがどこで寝てようがサンジには関係ない。





 「おはよう、サンジくん」
ナミがキッチンにやってきた。
サンジはすぐに振り返ってハートを飛ばす。
 「おはようございます!ナミさん!!今日もお美し・・・・・・・」








 「・・・・・っす」





ナミのすぐ後ろから、まだ眠そうなゾロが入ってきた。
 「ちっっ!!何ナミさんと一緒に来てんだよ!!!てめぇは遅れてこい!!!」
 「うるせぇ、さっさと食わせろ」
 「何だその態度!!!」
 「サンジくんオナカすいたわvvv」
朝っぱらから一触即発な2人の間に笑顔のナミが入る。
 「ハイ!!できております!!!!」



しばらくは戦争の如く食糧の奪い合い。
船長の魔の手から自陣を守りつつ、とりあえずは腹を満たした面々。
船長は未だに口いっぱいにモノをつめている。
それを咀嚼し終わって、
 「そーいやゾロ、昨日は何処にいたんだ?」
 「あ?」
唐突な船長の質問。
 「帰ってこなかったよなぁ?」
 「そーいや起きた時いなかったなマリモは」








 「またナミんとこ行ってたのか?」
 「ああ」










・・・・・はい?
今船長は何て言った?
クソマリモが、ナミさんのところに???
しかも『また』???
マリモは何て言った?『ああ』????









 「・・・・・どーーーゆーーーことだコラァーーーーー!!!!!」

サンジは剣幕を変えて立ち上がる。

 「何でマリモがナミさんトコに行くんだよ!!アホゴムがぁ!!!」

 「何だよ、本当のことじゃねぇか。ちょくちょく行ってるだろゾロ」
 「・・・・・あぁ」
 「サンジ、気づいてなかったのか?」

ゾロも、まだ発言をしていないナミも、平然と食後のお茶を飲んでいる。
熱くなってるのはサンジだけだ。
ルフィもウソップもチョッパーも、平然と(一部は怯えてはいるが)お茶をすすっている。

 「ナミさん!!!!本当なんですかっっ!!!!!!」
 「そうね」
 「ナミサーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!!!!」

涙を豪快に流しながら崩れ落ちるサンジ。

 「どうしてそんな筋肉馬鹿とぉーーーー!!!!!」
 「誰が筋肉馬鹿だコラ」
 「誤解しないでサンジくん」

ナミは笑顔でサンジを宥める。

 「ゾロがたまに寝ぼけて私の部屋に来るのよ」
 「何ぃ!!!このマリモ野郎、そんな不埒な真似を!!!!」
 「うるせぇな」

 「ナミさん!!変なことはされませんでしたか!!この強姦魔、力にモノ言わせてムリヤリ・・・」
 「誰が強姦魔だぁ!!!」
さすがにゾロもこれにはキレた。
 「てめぇだ!!!寝ぼけてレディの部屋に入るなんて立派な強姦魔だ!!!」
 「さっきからぎゃーぎゃーうるせぇんだよてめぇは!!」




 「大丈夫よ、何もされてないわ
ムリヤリは








 「・・・・何か、語尾についてませんでした今?」
 「気のせいよvvv」
 「本当−−−−に何もありませんでした?」
 「何もなかったわ
昨日は
 「・・・・やっぱり語尾に何かついてません?」
 「だから気のせいよvvv」
 「気のせいだってよ」
 「てめぇにゃ聞いてねぇ!!!!」
くっくっ、と笑うゾロへ蹴りを一発。
かわすゾロ。
 「やるなら外でやりなさいよ2人共。船壊したら借金倍増よ」
 「努力します!」
 「上等だ!」
そう言って2人はキッチンの外へ出て行く。
ある意味、朝の体操である。



しん、とするキッチン。
船長はいまだ両手に食糧を確保している。



 「なぁ・・・ナミ・・・。サンジのヤツ本当に気づいてねぇのかな・・・」
ウソップがひそひそとナミに声をかける。
 「さぁ」
 「ルフィでさえ気づいてんのによぉ」
 「ゾロとナミがデキてることか?」
 「ストレートねあんた」
 「ナミの所に行った日は2人とも匂いが違うもんな!」
サンジの迫力に押されて今まで縮こまっていたチョッパーが言う。
 「・・・・・あらそう。でもそういうのは口に出さないでくれるチョッパー?」
何か怖いナミの笑顔に、チョッパーは無言でこくこくと頷く。


 「ま、気付きたくないんじゃないの?」


 「・・・・・魔女だなー、お前」
 「褒めてくれてありがと」


キッチンの外の轟音と共に、
キッチン内で鉄拳制裁の音がした。


気付いてるけど気付かないサンジくん。
あれ?ヤマもオチも無いなぁ?(致命的)

ナミさんは強いですよ。
基本的にナミさんはゾロに惚れてる上で、強気です。
堂々としてますよ。
ナミ→ゾロでナミ×ゾロでナミ←ゾロな感じで。
訳分からんねゴメンナサイ。

チョッパーが書けない。
チョパ誕なのに。4行で終わってる。。。
ロビンちゃんなんか出てきてもない。。。
WJが落ち着いたら出るかもね!(他人事のように)

2004/12/13

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