同。








 「ゾロ、おれはな、ナミが好きだ」

 「・・・・・・知ってる」








キッチンで、ゾロとウソップは向かい合って座っている。



この部屋の主であるサンジはまだ買出しから戻っていなかった。
ナミやチョッパーたちも同じでまだ町に出ており、船番にはゾロが残っていた。
早くに買い物が終わって戻ってきたウソップは、キッチンでゾロが飲もうと淹れていたコーヒーをついでに拝借したのだった。

意外に美味いゾロのコーヒーを2人で飲みながら、ウソップはポツリと呟いた。





 「何だよ突然・・・・・」

 「別に、・・・昨日ナミが泣いてたから」

 「・・・・・」




ウソップはカップの中を覗きながら、そう答えた。
ゾロは小さく舌打ちして、無言でコーヒーを飲む。





 「あとな、同じくらいお前のことも好きだぜ」

 「・・・・・・あぁ?」

 「別に変な意味じゃねぇぞ」

 「分かってるよ」



ゾロは苦笑するが、カップから顔を上げたウソップの顔は大真面目だった。



 「おれが好きなのは、お前の隣で笑ってるナミで、ナミの隣で笑ってるお前だ。
  お前とナミが2人で一緒に笑ってる光景見るの、結構好きなんだ。」

 「・・・・・・」

 「お前の隣で泣いてるナミなんて、あいつらしくねぇ」

 「・・・・・泣かせるつもりはねぇよ・・・・」



小さく反論するゾロだが、現実に昨晩も泣かせてしまったので説得力は全く無い。
ウソップと同じように、手元のカップの中の黒い液体をじっと見つめる。





 「お前に悪気が無いってのも分かってるよ。・・・・・でも、フラフラしてるお前は、嫌いだ」

 「・・・・・」

 「お前はナミが好きなんだろ?」

 「・・・あぁ」

 「ロビンじゃなくて、ナミだろ?」

 「・・・・・・・あぁ」

 「間が長ぇなオイ! まぁいいや」



眉間に皺を寄せながら答えるゾロの姿にツッコミをいれつつ、
ウソップは両手で抱えていたカップをテーブルに置いて、びしっと指をゾロに向かって突きつけた。



 「とにかく!! ナミを泣かせたらウソップ様の火薬星が炸裂するぜ! 覚えとけ!!」

 「・・・・あぁ、しっかり覚えとく」

 「・・・・あいつにはお前しかいないし、お前にもあいつしかいないんだ・・・。分かってんだろ、自分でも」

 「・・・・・あぁ・・・・」



そう呟きながら、ウソップは椅子に背もたれる。
ゾロは残っていたコーヒーを一気に飲みほした。



 「ま、ナミとロビンは正々堂々(?)女の戦いするみたいだけどな。
  とりあえずお前はお前で、自分の気持ちをはっきりさせとけよ。
  フラフラ行ったり来たりして、どっちも泣かすなんて許さねぇぞ」

 「・・・つーかさ、おれがロビンを選んだ方がお前にとっちゃイイんじゃねぇのか?」

 「・・・おれをみくびんなよ。 言ったろ? おれは笑ってるナミを見てたいんだよ」





ウソップはゾロを睨んだあと、ニヤリと笑う。





 「お前の隣で笑ってるナミをな」

 「・・・・・悪ぃ」







 「そりゃ、お前が本当にロビンのトコにいくってんならしょうがねぇけど、譲られるなんてまっぴらだ。
  それに・・・譲る気なんかカケラも無ぇんだろ?」




からかうような顔でそう言ったウソップに、ゾロは無言で笑ってみせた。




2006/04/16 UP

ウソvsゾロです。
だからー、ウソップ難しいんだってばーーー(言い訳)。
オチが見つからなかったの、ムリヤリ終わらせたの。
正直言うと、諦めたの(笑)。

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